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STATION
大吉山山頂
monologue
すすむ
ひさびさに会いたい、と連絡がきた後輩と
“待ち合わせた”のは、山の 頂上だった
なにか、込みいった はなしなら
どうせなら、外で再会するのが いい、とおもって
すこし、いや だいぶ、寒いけれど 向かっている
ぼくに、なにか 相談したいのだろうけど
ぼくに、相談したところで
どうにもならないよ、という風に おもいつつ―――――
dialogue
すすむ×かく
……(――すすむとかくは、山の頂上にいる)
すすむ 鳥に餌づけする、って ああいうかんじなんだなあ
かく 手のひらに、ああやって のるんですね、鳥って
すすむ そうだよなあ、しかもパンのカスとかで ねえ?
さっき、おつまみあげてみたけど なかなか、ねえ?
かく かわいいなあ
すすむ うーん で、どうなの?
深刻そうな、はなしのようだったけれど
かく どうでもよくなりましたね
この風景のなか、安田さんに 会ったら
……
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